BROSENT 本間です。
いきなりですが問題です( ̄ー ̄)ニヤリ
先日、お預かりした「TANINO CRISCI(タニノクリスチー)」の靴の1部です。
これからお見せする画像の6足は全て「Tanino Crisci(タニノクリスチー)」の靴なのですが!!
この中で1足だけ「カラーチェンジ(染め替え)」をした靴が有ります。
さーて!どれでしょうか?
さあどうでしょうか?
解りますか?
どれでしょうか?
それでは
正解を
ご覧ください!
正解は!!
この靴でした!!
如何だったでしょうか?正解された方はいらっしゃいましたか?
ホントに!!?と驚かれた方もいらっしゃったかもしれませんね♪
実はこの「TANINO CRISCI」のロングブーツを染める前はこんな感じでした。
キャメルブラウンとでも言うのでしょうか。
かなり薄めのブラウンでした。
このキャメルブラウンを今回は「ダークブラウン」に染め替えたいと言うご依頼です。
非常に難易度が高いご依頼です・・・。何故?難易度が高いかと言うと・・・
「TANINO CRISCI」に使われているレザーは基本は「ベビーカーフ」と言われる本当に正真正銘の「カーフ」なんです。
キメ細かく、柔らかく、しなやかで本当に「最上級の革」なのですが、とにかく染み込みやすい。
染み込みやすい事から染料の「量」を過度に使いすぎると「ライニング(裏地の革)」まで染み込んでしまい汚れてしまうんです。
勿論、脱色も通常のレザーと同じ様に行うと「傷み」が出ます。そして元々染み込みやすいのに加えてより染み込みやすくなる為、
染料がライニングレザーまで突き抜けて中まで染まってしまいます・・・
そこで、考えた末!
直接行きます!!
有る事をしながらゆっくりと無理なく染料を染み込ませていきます。
ヤスリ?➡一切使いません!!
アセトン?➡全く使わない事は有りませんがほぼ使いません!!
そんなこんなで何とか仕上がった「Tanino Crisci(タニノクリスチー」のロングブーツを【before/after】でご覧ください。
この部分が中々染まらずに苦労しました💦
染料も無駄に使えないし、汗掻きましたが・・・何とかキレイに決まりました☆
その側面ですね。ここが本当に頭を悩ませた部分でした・・・。
全体の画像です。多少のムラは出てしまったもののキレイに仕上がってますよね?
と、こんな感じで何とか難問をクリアしました( `ー´)ノ
最後にもう一度、「問題」として初めにお見せした画像で再確認して見て下さい♪
「TANINO CRISCI」は惜しまれつつも廃業となり、この世から幕を閉じました。
もう二度と新しい靴は生産されません。
しかし、現在も世界中で愛され数々の著名人や政治家が愛用しているブランドです。
『メンテナンスや染め替え等を駆使しながらこのブランドを記憶から消させたくない。後世に残したい。』
そう考える事は素敵な事だと思います。
今回、この靴をご依頼頂いたG氏から教えられた名言です。
実はまだ染め替えをご依頼頂いた靴が有るので、またクイズ方式で出題させて頂こうかと考えてます。
長いblogでしたが、最後まで読んで頂いて有難う御座います!
今後もしっかりとお客様と靴と向き合った仕事を心がけてBROSENTを盛り上げていきたいと考えております!
是非何か、お悩みが御座いましたらご相談くださいね。
BROSENTでは「靴の染め替え」「メンテナンス」「修理靴」を郵送でもお受け致します。
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