コラム『私と世界の靴vol.14~ディミトリー・ゴメス』

こんにちは、BROSENTの清水です。
今回は超絶技巧、稀代の名職人ディミトリー・ゴメス氏のお話です。
興味があったらぜひお付き合いください。

 

本間『清水さん、今日本に海外の靴ブランドいくつ入って来てるか知ってますか?』
清水『お前知ってるのか( ゚Д゚)!?』
本間『いや、知りません。。。』
清水『何だよ!俺は「凄ぇ!」って言う準備万端だったぞ!』
本間『でもかなりの数ですよね?』
清水『確かにな。既成靴からビスポークまで。世界中を見てもこれだけ色々と集まってる国も無いんじゃないか?』
本間『やっぱりそうですよね~。そう言えば何とかゴメスって靴やってましたよね?』
清水『ディミトリー・ゴメスな』
本間『そうそれ。あれめちゃくちゃ高かったですよね?』
清水『高かったな~、あれは!当時カーフの既成靴じゃ日本一高かったんじゃないか?』
本間『あれ、何であんなに高かったんですか?』
清水『良い質問だ。じゃあ今回はゴメスの話にしよう』

 

 

清水『彼がディミトリー・ゴメスさん。C&Jがパリに店を出す時に、ある有名人の紹介でショップの中に工房を構える事になったビスポークの職人さんだ』
本間『C&Jのショップの中?』
清水『そう。ショップの一角を小さな工房してそこで靴を作ってるんだ』

 

清水『工房の壁は彼のコレクションが所狭しと、埃まみれで並んでます☝』
本間『汚っ( ゚Д゚)!ホントに埃まみれですね!』
清水『外人さんは大概そんなもんだ。前にカルミナ時に話したろ?』
本間『そう言えばそうでしたね。。。』

 

※カルミナのお話は『こちら』からご覧いただけます。

 

清水『ディミトリー・ゴメスさんと言えば』
本間『知ってます!C&Jのラスト337を作った人ですよね?』
清水『ブブ~!って雑誌に書いてあったんだろ?』
本間『はい。。。』
清水『正確にはアドバイスをしただけらしいぞ。監修っていうのか?雑誌に書いてあることを鵜吞みにするな』
本間『はい~。。。』
清水『ま、とにかく関わっていた事には変わりない。社長のジョナサンの信頼度も高くラスト337以外の事も色々とアドバイスを受けてたみたいだな』
本間『へ~』
清水『まぁ、とにかく彼が作る靴はエレガントの一言に尽きるよ』


 

清水『スクエアと言えばイタリアを想像する人が多いと思うんだけど、やっぱり元祖はイギリスなのな。クレバリーとかガジアーノとかそうだろ?』
本間『そう言えばそうですね』
清水『ゴメスのスクエアはイギリスのスクエアとも、イタリアのスクエアとも雰囲気が違うんだよ。やっぱりフランスっぽい、パリっぽいとしか言いようがないかな』
本間『そうですね。クレバリーとかに比べるとカクカクしてないですし、イタリアのに比べるとよりエレガントと言うか。。。』
清水『だろ!?でも最初の頃はこんなの作ってたらしいけどな( ̄ー ̄)ニヤリ』

 

 

本間『。。。ちょ、ちょっと野暮ったいですね。。。』
清水『(笑)』

清水『あ、そうだ。何で高いかだったな?』
本間『そうでした』
清水『あれは俺が当時働いてた店がフルスペックで複数足ビスポークした靴だからだよ』
本間『良く分かりませんが。。。』
清水『オリジナルで木型を各サイズ作って、手作業で全て作ってもらった。つまりビスポークと同じ手間でやってもらった訳だ』
本間『なるほど!だからビスポークみたいな値段なんですね?』
清水『そういうこと。でも一つ勘違いするな。ビスポーク=高い、凄い、っていう認識は間違えてるぞ』
本間『違うんですか?』
清水『一人のお客様に対して一つの物を、靴でいえば木型から作るのがビスポークだろ。だからハンドで作ろうがマシーンで作ろうがビスポークはビスポークだ。雑誌に書いてある「ビスポーク級の。。。」とか「ビスポークレベルの。。。」って言うのは表現がおかしいんだよ。「ハンドメイドならではの。。。」とかなら分かるけど』
本間『そういう事か』
清水『そういう事。だからあの靴はハンドメイドのビスポークと同じ手間がかかってる=高い、と言う事なんだ』
本間『解決しました!』
清水『そりゃ良かった』

本間『しかしうるさいお人だ。そんなうるさい清水が作ったBROSENTの靴。多分良いんでしょう!是非一度足入れしにお店にいらっしゃってください!』


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