コラム『私と世界の靴vol.15~カルロス・サントス』

こんにちは、BROSENTの清水です。
世界には色々な靴メーカーが有ります。
イギリス、イタリアだけではありません。
イギリスは有名ですが生産量だけで言ったらヨーロッパのベスト3にも入らないんですよ!
その点2位のスペイン、3位のポルトガルは安い靴も大量に作ってはいますが、一部のメーカーはイギリスの技術とラテンのセンスを融合させた良い靴を作るメーカーもあります。
また物価が安いため工賃も安く、これらの国の靴は同クウォリティならイギリス靴より断然お得です。
今回はそんなハイコストパフォーマンスの国ポルトガルのカルロス・サントスのお話です。
興味があったらお付き合いください。

 


清水『スペインとポルトガルって俺ら日本人からすると何かほぼ一緒、みたいなイメージない?』
本間『ありますね~』
清水『中世の頃はライバル国だったけど、今は規模的にやっぱりスペインだよね?観光もあるし、サッカー強いし。俺バルサファンだし』
本間『あんまりそれは関係ないと思いますけど確かにメジャーですよね、スペインの方が』
清水『でも現地の人に聞いた話だけどポルトガル人の方がスペイン人より真面目だって。彼等自分たちが小さい国だってことを理解してるから、一生懸命やるって仕事とか。英語が話せる人の割合もスペインよりポルトガルの方が多いんだって。まぁ皆が皆って訳じゃないんだろうけどね』
本間『へ~。で、そのポルトガルを代表する靴メーカーがカルロス・サントスって訳ですね?』
清水『そういう事』

 

清水『どの位代表してるかって言うと。。。社長がサー位』
本間『サー?愛ちゃん?』
清水『サーだよ、サー。サー何とかって言うだろ?ナイトだねつまり』
本間『偉いじゃないですか、社長!』
清水『そうなんだよ。地元の名士だな』

 

本間『で、また行っちゃったんですか、工場?』
清水『もちろん!工場見ないと始まらないだろ』
本間『ポルトガルって言うと、リスボンとポルト位しか知らないんですけど。。。』
清水『俺も。。。でも正解。ポルトです。ここからはWikiだけど、ポルトの歴史は古代ローマまで遡るんだって。ポルトゥス・カレ(カレの港)って言う町だったのが、カレが取れて港を意味するポルトだけが残ったと。で、この辺りから王国が起こってポルトガルって名前になったそうです』
本間『勉強になりますね~』

 

清水『旧市街地自体が世界遺産になってて、聖グレゴリオ教会とか、ドン・ルイス1世橋とか歴史的建造物があってとてもきれいな街だったな~。特に気に入ったのがドン・ルイス1世橋。かのエッフェル塔をデザインしたエッフェルのお弟子さんが設計した2階建ての橋で。。。』
本間『早く工場行きましょうよ~』
清水『。。。すまん。。。では行こう』

 

本間『立派な工場ですね!』
清水『この当時移転したばかりだって言ってたから綺麗だったね~。デカイし!』

 

 

本間『ホントだ!体育館みたいですね』
清水『そうだな(^。^)y-.。o○』

 


 

清水『ここんちの凄いのはグッドイヤーとマッケイが両方できるところ』
本間『無いんですか?あんまり』
清水『意外とないね~。マッケイとMG(イタリアでいうブラックラピッド)が出来るメーカーは結構多いんだけど、グッドイヤーとマッケイは珍しいわ。ちょっと専門的だけど、グッドイヤーの掬い縫いがネックなんだろうな。因みに上の写真の左がマッケイ用のミシンで、右がグッドイヤーの出し縫い用のミシンだ』
本間『へ~』
清水『だからここんちは昔ジョンロブがやってたみたいな、前がグッドイヤーで、なるべく細く絞り込みたいウェスト周辺をマッケイにするっていう特殊な製法も出来ちゃったりする
本間『それは凄いですね!』
清水『優秀なんだよ、ここんち。実際俺が見た中では最も革靴文化のレベルが高いパリで売れてるって言ってたからな』
本間『パリってそうなんですか?』
清水『あくまで俺の主観だけど、街を歩く一般人の革靴のレベルが総じて高いような気がするんだよ、パリは。新しいものバンバン開発するのもフランスメーカーが多いし』
本間『そう言えなそうですね。そこで売れてるって事は本物って事ですね』
清水『だと思うよ、俺は』

 

本間『如何でしたか?ポルトガルのカルロス・サントス。有名じゃなくても良いものは沢山有るんですね。そんな世界の靴を見て来た清水が「楽勝!」と言って憚らないBROSENTの靴、是非一度足入れをしにお店にいらっしゃってください!』
清水『俺はそこまで言ってねぇ』
本間『自信ないんですか?』
清水『いや。。。え~。。。無くは無い。。。』
本間『では、また!』



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