ブログ『BROSENT30分簡単(じゃない)サイズ調整』

 

こんにちは、BROSENTの清水です。

BROSENTの人気メニューの一つ『サイズ調整』。

先日もちょいと一工夫いりそうなサイズ調整がやって参りました。

本日はどのように作業をしているかをご紹介致します。

題して『BROSENT30分簡単(じゃない)サイズ調整』です。

QPのパクリではございません。。。

 

私がこの業界に入った頃に比べ、靴を綺麗にして履いている方が多くなったような気がします。

良いことです。

何でもかんでもつま先ピッカピカって言うのはどうかとは思いますが。。。

まぁ汚いよりは良いですね。

ですがいくらピッカピカにしても、サイズが合っていなければ意味がありません。

結構多いです、実は。。。(-_-;)

サイズの合っていない靴は『水虫が出来る』『足が臭くなる』『膝、腰が悪くなる』『履きじわが見苦しくなる』と、ろくなことはありません。

もちろん購入する時にきちんとサイズを見てくれる靴屋さんで買うのが一番良い訳ですが、中には。。。と言うか結構な割合できちんと見ることが出来きない販売員が多く存在します。

困ったものです。。。

ただ購入された後でも多少なら調整が出来るのです!!

本日はちょっと難儀なサイズ調整をどのように行っているのかご紹介したいと思います。

昨日こんな靴がサイズ調整で持ち込まれました!!

 

 

英国某製のフルブローグでございます。

 

まずは念入りにフィッティングを行います。

このフィッティングがポイントです。

修理屋さんや靴磨き屋さんでもサイズ調整を行っている所がありますが、やはりサイズ調整はフィッティングを見る事が出来る靴屋さんで行うのがベストだと思います。

幅伸ばしは機械に入れるだけなので機械さえあれば大体どこでも大丈夫ですが、インソールなどを使った小さくする調整はフィッティングを見る事が出来ないと丁度良い調整が出来ません。

ですからこのフィッティングの確認はとっても重要です。

 

今回は大分大きかったのでインソール2枚で調整を行います。

ただ。。。

 

インソールを2枚入れるとボール(足の一番広い所。赤丸)と、甲(黄丸)は丁度良いのですが、かかと(青丸)が少し浅くなって踵が浮き気味になってしまいました。

なので後でちょっと小細工をすることにします。

 

使う道具はこちら。

右から布製両面テープ、ゴム糊、ハサミ、ハンマー、スカイバーです。

スカイバーがちょっと分からないですかね?

スカイバーとは革を剥(す)く、薄く削る為の道具です。

これが小細工時に大変役立ちます。

 

では作業開始です。

 

今回のお靴は全敷きと言って中敷きがつま先までいっているタイプです。

まずこれを。。。

 

 

ゆっくりと慎重に剥がします。

焦ってやると中敷き下のスポンジが破けてしまいます。

まだインポートは汚れたら中敷きを貼り変える事を前提に作られているので接着が強くないので楽です。

国産、特に百貨店や量販店で販売されている靴は販売員さんが直すことが出来なくクレームになる為ガチガチに貼ってあるため結構大変な作業になります。

 

 

今回は無事上手く取れました!!

 

 

全敷きの場合はこれを型として、インソールに線を引いていきます。

因みに半敷きの場合中底を覗き込みながら『こんな感じかなぁ。。。』と線を引くのでちょっと難しいです。

 

 

こんな感じです。

これを。。。

 

切っていきます。

切る時は線のやや内側を切るのがコツです。

型を使って線を引いていますが、線は型の外側を通っているので、実寸は線よりやや小さいからです。

 

 

出来ました。

重ねてもほぼずれない程度に仕上がっています。

これを今回は4枚作成します。

 

ここから小細工を施します。

かかと部分は2枚入れると浅くなってしまうので、そこだけ1枚にします。

なので。。。

 

1セットはこの辺りでカットしてしまいます。

 

切りました。

これをもう1セットに貼り付ける訳ですが、このまま貼ってしまうとこのインソール2mm位あるので段差が出来てしまいます。

そこで先程のスカイバーの登場です!

 

革の端をスカイバーで薄く加工していきます。

これ結構コツがいります。

私も最初は上手くいきませんでしたが、今ではかなり上手になっております。

 

上がそのままの状態、下が剥いた状態です。

ちょっと分かりづらいですが、かなり薄くなったと思います。

 

でこれを。。。

 

 

布製両面テープで貼り付けます。

何故布製両面テープを使うかと言うと、吸湿性を損なわないようにするためです。

貼ったら。。。

 

更に段差を無くすためにハンマーで叩きます。

すると。。。

 

ほぼ段差を感じない程度まで潰れました。

これで安心です。

これでインソール自体は完成です!!

 

 

こうして2枚セットになったインソールに。。。

 

元々貼ってあったインソールを貼り付けていきます。

 

 

こうして出来たインソールを元に戻して。。。

 

 

完成です!!

写真の様に見た目は調整前と全く同じに仕上がります。

 

こんな感じで作業を行っております。

ね?結構大変そうでしょ?

これでたったの4,320円です。

殆どインソール代で人件費は入っておりません。。。(T_T)

かなりのお値打ち価格かと!

 

靴はファッションアイテムであるのと同時に道具と言う一面も兼ね備えています。

見た目も大事ですが何よりもサイズが合っていることが最も大事です。

と言う訳で、『靴が合っていないな~』と思われる方、是非BROSENTにご相談ください。

 

さて、後片付け。。。

 

 

≪サイズ調整≫

インソール1枚につき 2,160円

 

 

 

 

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