ブログ『ライニングのお話~見た目だけ気にしていると。。。』

 

こんにちは、BROSENTの清水です。

本日は靴のライニング、裏張りの革についてのお話です。

靴を買う時ほとんど気にされる方はいらっしゃらないかもしれませんが、今日の話を聞いたら『それは気になる!今度からちゃんと選ぼう』と思うこと間違いなしです。

是非今後のお買い物にお役立てください!

今回はライニングの革の種類と、色による特徴についてお話します。

まずは種類から。

 

 

一般的に『高級靴』と言われる靴、特に英国靴では牛の革、牛革が使われることが一般的です。

耐久性、機能性、見た目に優れ個人的には総合的に最もに優れていると思います。

 

 

イタリア靴などで良く使われているのがこちらのキッド、子ヤギの革です。

耐久性、機能性は牛に劣るものの、発色性が良く、ファッション系のブランドなどで良く使用されます。

 

 

比較的安い靴に使われるのがこちらの豚革です。

革の下に脂肪の層があるため牛革ほどしっかり厚みが取れませんが、耐久性はまずまずです。

キッド同様発色性が良いのが特徴です。

 

 

更に安い靴になると合皮なども使用されます。

特に上の写真のように顔料吹き付けのものはなるべく避けましょう。

上の写真しわになっているの分かりますか?

既に屈曲に耐えられず浮いちゃってるんです。

もう少しで剥がれます。。。(T_T)

安かろう悪かろうにならないように注意しましょう。

 

他にも牛同様高級靴に使用さることが多い馬革や、コストダウンするために靴の奥の方に使われるキャンバス地などがあります。

 

 

さて続いてはライニングの色についてのお話です。

これについてはBROSENTのオーダーでご説明したいと思います。

因みにBROSENTのライニングは全て牛革となっております。

まず一般的なのが。。。

 

 

ナチュラル、所謂ヌメ革です。

優れている点は、『吸湿性が高い』『しなやか=履き心地が柔らかい』と言った点が挙げられます。

逆にやや難があるのが『汚れが目立つ』です。

まぁ一番汚れる半敷きは張り替えれば良いんですが。。。

 

他にも。。。

 


 

ブラックやブラウンもご用意しています。

ナチュラルと比較するとメリット、デメリットが全く逆になります。

優れている点は『汚れが目立たない=脱いだ時に見た目が良い』です。

逆に難点は『吸湿性が悪い』『しなやかさが落ちる=履き心地が固い』です。

どちらもナチュラルと比較してのお話です。

何故ナチュラルより劣るかと言うと、大概のカラーライニングは顔料で仕上げるからです。

染料で染めるととんでもなく色落ちするので顔料を使用する(鞄などは色落ちすると服が汚れちゃうのでほとんど顔料です)のですが、革の表面を顔料が覆ってしまうため、吸湿性と柔軟性が落ちてしまうのです。

見た目を重要視する若い方は良くこちらを選びたがりますが、BROSENTではメリット、デメリットをきちんと説明するのがナチュラルに変更さる方も多いです。

その位機能的にはナチュラルの方が優れています。

ただ女性のお客様など『脱いだ時に恥ずかしい。。。』と言う方には逆にカラーをお勧めしたりもします。

こちらが良くてこちらが悪いと言う話ではないんですね。

各々の使い方で選ぶべきです。

 

『ライニングが赤だからカッコイイ!!』と思って靴を買っていた方!

お分かりいただけましたか?

ではでは。。。

 

 

 

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コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    とある職人 (木曜日, 09 3月 2023 22:51)

    ヨーロッパでは確かに牛革のライニングが主流ですが、豚革は低品質なわけではなく、素材としては大変優れています。
    ヨーロッパでは牛が肉食文化を支えていたため、副産物の牛革が用いられるようになりました。
    また牛はライニング以外にも多用されるために、価格は上がりやすい傾向にあります。
    日本では豚肉が多用され、唯一と言っていいほど自給できる革のため、日本靴らしいと考えればむしろ豚革を使う方が自然です。どうしても日本は海外=本場、高級のイメージが先行してしまい、らしさというものを忘れがちです。豚というイメージから避けがちですが、薄さに対する耐久性、耐摩耗性、軽さ、柔らかさ、フィッティング等優れている素材の一つです。牛革でスベってしまうと感じられる方は試してみてもいいかもしれません。

  • #2

    BROSENT (金曜日, 10 3月 2023 16:59)

    コメントありがとうございます。